Learning Analytics(LA)部会は,教育・学習にかかわるデータの利活用に関する理論・技術・実践に関する研究・調査・普及を活動の中心的課題としている.教育・学習にかかわるデータの分析や利活用に関しては,そのサイズや規模に関わらず教育システム学研究や教育工学研究の長年の研究成果が蓄積さ
れてきている.コンピュータの性能の飛躍的な向上や多種多様な教育・学習にかかわるデータ取得が可能になったことから,LA はその発展的延長上にあると考えるべきである.LA では従来の数理統計的な手法を中心とした手法に加えて機械学習,”AI”,可視化技術を適切に用いて,教育・学習の新しい支援にとどまらず新しい時代の教育・学習のデータ社会基盤としての展開が期待されている.さらに,生体計測技術の進歩(機器の低廉化と小型化)は LA により粒度の細かなデータの利活用の可能性をもたらす.このことは認知的側面のみならず情動的側面をも考慮した新しい学習支援の実現の可能性を意味している.
LA 部会は産学実の連携で常に新しい時代に向けた教育・学習支援の手法や基盤開発に関する基礎的・実践的・応用的まで幅広い研究活動を実施する.