第46回教育システム情報学会全国大会

教育システム情報学会 第46回全国大会 終了報告

全国大会委員会 委員長 小尻智子(関西大学)

2021年の教育システム情報学会全国大会を,9月1日(水)から3日(金)の期間,オンラインで開催いたしました.本大会は実行委員長の松本慎平先生をはじめとする広島工業大学の先生方,および中国支部の先生方に運営していただきました.当日の運営にご尽力いただきました現地実行委員会の皆様に,大会までの様々な準備をしていただきました大会委員会の皆様に心より感謝申し上げます.また,シンポジウムやプレカンファレンス,企画セッションなどの企画をオーガナイズして大会を盛り上げてくださった皆様,ご登壇いただきました皆様,座長をお引き受けいただきました皆様,そして大会に参加いただきました皆様に心よりお礼を申し上げます.

大会委員会では,大会を参加者の皆様のネットワーキングの場にしたいという思いから,対面で実施する可能性をぎりぎりまで模索してまいりました.感染防止対策の負担を軽減することを目的に,メインイベントを初日にまとめて対面の会場数を一部屋にし,密にならないように500名が収納できる大きな会場を確保しました.残念ながらコロナの感染が想定以上に広がってしまい,会場も閉鎖されることになったことから,8月初旬にオンラインのみでの開催へと舵をとることになりました.Face-to-faceで議論できなくなったのは残念ですが,セッション時の企業の広告動画の配信など,オンライン開催の利点を生かしたサービスもいくつか提供できるようになり,昨年よりは充実した大会になったのではと感じています.それらのサービスの中には学会が対面開催となった際にも活用できそうなものもあります.対面で開催できるようになりましたら,オンライン開催の経験をふまえ,より充実した大会にしたいと思っています.

さて,本大会のテーマは昨年に引き続き,「学びのサスティナブル化を支える教育システム技術」に焦点をあてるものとなっています.このテーマのもと開催された大会企画シンポジウムでは,国立教育政策研究所の白水始先生,京都大学の緒方広明先生,山口大学の鷹岡亮先生,広島大学の平嶋宗先生にご登壇いただきました.広島大学の林雄介先生のコーディネート,大阪大学の村上正行の司会のもと,GIGA スクール構想などの政策を踏まえながら,ポストコロナ時代に向けた学びのデジタルトランスフォーメーションについての課題とその解決方法について議論していただきました.それぞれの先生方の立場から示唆に富んだご発言も多く,興味深い議論となりました.本シンポジウム以外でもデジタルトランスフォーメーションを扱った企画セッションが開催されており,時節柄大会テーマに関する関心の高さが感じられるプログラムとなりました.来年度も引き続きこのテーマについて考えていければと思っています.

最後に,来年の全国大会は,北信越支部の皆様に運営をお願いすることになりました.来年こそは皆様とface-to-faceでお会いし,おいしいお酒と食事を食べながら熱い議論ができることを信じて,関係者一同準備に努めたいと思っております.