第41回教育システム情報学会全国大会

企画セッション

「ラーニング・アナリティクス(LA)の先進事例と課題」

オーガナイザ:
松居辰則(早稲田大学),田村恭久(上智大学),櫻井良樹(熊本大学),仲林清(千葉工業大学),加藤泰久(NTT),真嶋由貴惠(大阪府立大学),北村士朗(熊本大学),森本容介(放送大学)
主旨:
ラーニング・アナリティクス(LA:Learning Analytics)への期待は大きい.大規模な学習履歴,あるいは粒度の細かな学習行動履歴,生体情報等から学習者の学習過程のみならず思考過程,心的状態をも把握できる可能性に期待が寄せられている.学習評価・教育評価の観点からは「今までできなかったこと」,つまり,学習プロセスに関する評価の可能性への期待であると考えられる.学習評価・教育評価の本質的な目的は授業改善・学習環境改善にある.したがって,LAは学習環境デザインの文脈の中で「技術と人間の共生」という考えのもと戦略的かつ計画的に位置づけられる必要がある.単に大規模データの収集と分析で解決できるものではなく,学習環境デザインの本来的な課題も含めて挑戦するべき新たな課題も多いと考えるべきである.そこで,本企画セッションでは,LAに関する理論・技術・実践の先進的な事例をご紹介いただき,LAの現状と課題を共有し,LAが優れた学習環境デザインのための基盤となるために取り組むべき課題を整理したい

「大学間連携に基づく新しい教育・学習環境」

オーガナイザ:
林敏浩(香川大学)、小西達裕(静岡大学)、安間文彦(サイバー大学)
主旨:
近年、e-LearningなどICTを基盤とした大学間連携が各地で広がっています。昨年度も実施したテーマですが、大学間連携はさらに進展するものと考えられ、新しい展開も期待されます。本セッションでは、このような大学間連携に基づく新しい教育・学習環境について、ICT基盤(LMSなどの教育支援システムを含む)、単位互換制度や大学教育の共同実施などの方法論、さらには実際の教育実践と評価などに着目して、幅広い観点から発表を募集します。

「身体知・経験知に関わる学習支援技術」

オーガナイザ:
小尻智子(関西大学),松浦健二(徳島大学),後藤田中(香川大学),柏原昭博(電気通信大学),長谷川忍(JAIST),曽我真人(和歌山大学)
主旨:
本企画セッションでは,昨年度に引き続き,身体知・経験知の獲得支援に焦点をあてます.身体知・経験知は訓練や経験を通して獲得される暗黙的な知識であり,スポーツやモノづくりに見られる身体動作を伴った身体スキルや,思考方法などのメタ認知スキルなどがあります.このようなスキルは暗黙知であるため言語化することが難しく,したがって伝達したり獲得したりすることが困難です.また,スキルが暗黙知であるだけでなく,多様なスキルがあり,かつスキルの獲得・実践方法が個人の身体的特徴や能力に依存しているという性質もあって,スキルの獲得に有効な方法論や支援技術を明らかにするまでには至っていません.本企画セッションでは,スキルを対象とした支援技術に焦点をあて,提案や開発,実践に関する研究発表を募集します

「新技術による次世代教育・学習環境と教授設計」

オーガナイザ:
光原弘幸(徳島大学),三石大(東北大学),佐々木整(拓殖大学)
主旨:
絶え間なく生み出され社会に浸透していく多様な技術は,次世代教育・学習環境を設計・開発・実践する上で欠かせません.スマートフォンやタブレット端末,クラウドコンピューティングやIoT,ディープラーニング,ロボットなど,すでに現場にも導入されている技術から,これからの活用が期待される新技術まで,私たちは数多くの選択肢をもっています.このような“ワクワクする”時代において,教授設計の視点も加えて,多様な技術を活用した次世代教育・学習環境について考えることは,さらに“ワクワクする”ものです.本企画セッションでは昨年度に引き続き,技術駆動型(テクノロジードリブンな)次世代教育・学習環境について,そのための教授設計も含め,システム・基礎技術の開発,実践,ならびに,新しい教育・学習手法に関する幅広い研究発表を募集し,共に考える議論の場としたいと思います.

「初等中等教育におけるプログラミング教育」

オーガナイザ:
西端律子(畿央大学),西野和典(九州工業大学),鷹岡亮(山口大学),浅羽修丈(北九州市立大学)
主旨:
次期学習指導要領では、情報教育の校種を超えた連携が重視され、初等教育でプログラミング教育が導入される可能性が示唆されています。また、プログラミングを教える私塾も都市部を中心に増えてきました。また、すでに中学校、高校では、プログラミング教育は必修として、授業の中に取り入れられていますが、実態としてすべての子どもたちがプログラミングができるようになっているわけではありません。また、情報の科学的な理解分野についても、子どもたちの苦手分野の一つであり、「使えるけれどもよくわからない」という状況が少なくありません。本セッションでは、先進的な事例の紹介、日々の授業実践の中での課題や工夫などから、初等中等教育におけるプログラミング教育や情報の科学的な理解について、授業実践、授業研究から議論していきたいと思います。

「安心・安全な社会に貢献する教育システム」

オーガナイザ:
小西達裕(静岡大学),光原弘幸(徳島大学)
主旨:
教育・学習は,安心・安全な社会を基盤としてより良く発展していきます.しかし,安心・安全な社会を維持するために我々が取り組むべき課題は多様かつ複雑化しています.生活を一変させる大規模自然災害やテロリズムのみならず,日常的な営みの中に潜む不安や危険にも目を向け,我々は学んでいかなければなりません.つまり,安心・安全な社会に貢献する教育システムが必要です.学会誌編集委員会による本企画セッションでは,防災・減災,医療・看護・福祉,セキュリティ,情報モラル,情報リテラシ,情報・教育インフラなど,安心・安全な社会に貢献する教育システムの幅広い研究発表を募集致します.理論,デザイン,調査,システム開発,実践など,さまざまなアイディアや研究成果を共有・議論したいと思います.

「小型ハードウェアと電子工作による教育システム・ツールの開発」

オーガナイザ:
渡辺健次(広島大学),國宗永佳(信州大学),越智洋司(近畿大学)
主旨:
Raspberry pi、Arduino、Kinectなどの普及により、小型ハードウェアを活用した教育システム・ツールの開発に注目が集まっている。従来JSiSEで発表される多くの研究はソフトウェアの活用がほとんどであったが、これらの小型ハードウェアと電子工作を活用することで、新しい教育システム・ツールが開発できる可能性がある。本企画セッションは、小型ハードウェアと電子工作のアイディア・実装事例の情報を交換することで、新しい分野の教育システム・ツール開発研究の萌芽を共有することが目的である。完成された研究だけでなく、Work in Progress的な発表も歓迎する。

「医療・看護・福祉領域におけるICT活用教育」

オーガナイザ:
真嶋由貴恵(大阪府立大学),丹羽雅之(岐阜大学),中村裕美子(大阪府立大学),木下淳博(東京医科歯科大学)
主旨:
本企画セッションでは,医療・保健・福祉全般にかかる教育活動における有効なICTの利活用について議論できる場としたいと思います.例としては,医師や看護師,コメディカルなど医療者の継続教育を支援するための先進的なICT活用方法と実践結果や医療専門職特有の状況に合わせた新人教育,現任教育や継続教育方法,離職していた医療職等の再就職支援に関することなど,恒常的に医療者の質向上を図るためのICTを利用した教育デザインと実践報告,また,療養を支援するための患者指導,企業や学校,地域で行われている健康教育等におけるICT活用など,多くの方と情報を共有でき,交流できる機会となれば幸いです.